遍路道保全ボランティア(2/20)

見上げれると蒼天に一片の雲なし。まさに快晴の今朝、三角寺へ向かいました。

 

今日がこの冬最後の保全ボランティアとなります。

場所は三角寺から三角寺川に沿って西金川へ下る遍路道で、西金川側から目印を付けながら三角寺へ登りました。

思うところあって、遍路道の表記はいたしておりません。

ただ、ピンクの目印を辿れば三角寺から西金川まで下ることができます。

ただし、川道ではくれぐれも足元にご注意くださいませ。

 

三角寺の前、駐車場の傍らで、お遍路さんが休憩中でしたので、ささやかながらノド飴をお接待させていただきました。

高知出身の大学生、春休みを利用しての歩き遍路。区切り打ちで今回結願される予定です。

降り注ぐ陽射しが澄んだエネルギーを与えているのでようか、若いお遍路さんの表情は明るく、穏やかな雰囲気を感じました。

若いお遍路さんの道中の安全と無事に結願されますことを心から願っております。

 

そして、今日の三角寺は、冬のなごりが残る境内に花が咲き、新たな蕾も開花の時を待っておりました。

まさに天候通り、穏やかで過ごしやすく、早春の風情を感じられました。

 

その後、今日は「思うところあって」の答えを探すべく、「わんぶち」の再調査を行いました。

遍路道の保全ボランティアを始めてから今日に至るまでの間に、様々な人から本来の遍路道に関する話を聞かせていただきました。

--「わんぶち」に立派な石碑が建っている。

その石碑とは標石のことで、文久癸刻に建立されたものです。

最初に「わんぶち」を訪れた時、「わんぶち」に石碑は見当たらず、周辺の雑木林に歩み入り、枝葉や雑草を掻き分けて、道を探してみましたが、道も分かりませんでした。

今日、再び「わんぶち」から雑木林に入り、話しで聞いた「大岩」らしきを見つけました。

昔、お遍路さんや地元住民の方々が「大岩」で休憩し、三角寺へ登ったそうです。

その「大岩」は落ちて割れたと聞いています。

割れた巨大な岩を見て、「ここに遍路道があったんだ」と複雑な心境に包まれましたが、自分の目で確認できたことで気持ちがスッキリしました。

--昔の遍路道は「わんぶち」に通じていた・・・

かなり前のことになりますが、その道は人為的に潰されてしまいました。

その後、遍路道は、この度、通れる状態に修繕させていただいたルートに変ったのでしょう。

 

昨年の晩秋から遍路道の保全ボランティアをさせていただきました。

初挑戦でした。

草刈機さえ一度も使ったことが無かったド素人の私にとって、雑草が生い茂り枝葉が覆い被さる荒れ放題の道はかなり大変でした。

ですが、とてもいい経験ができました。そして、この経験がきっと今後の糧になるでしょう。素直にそう思えます。

でもそれは、遍路道があるからこそできる経験であり、遍路道、そして、遍路道を現在まで繋いで下さった計り知れないほど多くの人たちに感謝しております。

ありがとうございました。

そういう意味においても、遍路道が後世に受け継がれてゆくとを心から願います。

南無大師遍照金剛

 

昨年の晩秋から始めた遍路道保全ボランティアは今回で一旦終了となり、春の訪れに伴い「お接待」をメインとした活動にチェンジさせていただきます。

今年も戸川公園で多くのお遍路さんと出会えることを楽しみにいたしております。